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「…お前、ほんと好きだなぁ、それ」
「うん」
夏祭りの夜。
チョコバナナの店の前で足を止め、どれを買うか選ぶ。
「…チョコにバナナって、何が美味いか俺には全然分かんねぇ」
「蒼真は、チョコもバナナも嫌いだもんね」
「甘ったるすぎて無理だな」
「よし、これください」
「あいよ、300円」
店のおじさんから受け取ったカラフルなチョコバナナを、蒼真は理解しがたい目で見ている。
「美味しいのに」
水色と白色のチョコレートがかかったチョコバナナを、歩きながら食べる。
「んっ!」
毎回、最後を食べるのに苦戦する。
今日もまた落としそうになって、口で受け止めた。
「お前なぁ…っ」
「ん、何?」
「…あ、唐揚げ。買ってくるわ」
「んー」
蒼真は見つけた店へ走って行ってしまった。
何を言おうとしたんだろうか。
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