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保健室
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「ご馳走様でした。今日も美味しかった。ありがと」
後ろに顔を向けて、微笑む。何か急に自分のした事が恥ずかしくなって、顔が赤くなる。
俯いてると、首の後ろに息をかけられる。何だか、くすぐったくて体を捩らせる。
誰かが、保健室のドアを開けて入ってきて、視線が合う。そしたら、何故か顔を真っ赤にさせて、去っていった。
「翔くん...僕なんかしたかな?」
不安になって、翔くんを見つめる。翔くんは、少し顔を隠してその後に、僕の顔を隠す。
「何してるの?」
「なつきが可愛すぎて...発情してる。」
何故か、手を外されると目の前には天井と翔くんの顔があった。
ベットの上で食べてたから、そのまま押し倒されてる。顔が近くて、ドキドキする。
「なつきくんと岡崎先生って出来てんのかな」
「なわけないでしょ。だって男同士だし。でも、あの2人ならいい感じかも」
保健室の外から、女子の会話が聞こえる。僕と、翔くんが出来てる?ないない。だって、翔くんは小さい頃から僕の面倒見てくれてただけだし。
ましてや、僕達は男だ。ちゃんと女の子が好きだし。
「確かに、岡崎先生なつきくん溺愛してるもんね」
「兄弟って言うより、ホントに好きって感じだし」
「そんなわけ...ないよね」
苦笑いしながら、翔くんに聞く。今ドアを開けられたら、終わる。その焦りと、違うって言ってほしい気持ちで、冷や汗が出る。
でも、翔くんは僕の気持ちを察してくれないようで。
「俺は、なつきが好きだよ。大好き」
その言葉に、戸惑いを隠せない。何で、今そんな事言うの。翔くんが僕を好き?何で。
近付いてくる顔にドキドキしながら、目をつぶる。こんなの間違ってる。僕は、翔くんのことなんて好きじゃない!
「やだっ!」
思わず、翔くんを押してしまった。僕の力じゃ、そんなに押すことは出来ないから、少ししか離れなかったけど。
「そんな顔しないで」
僕から離れた翔くんは、保健室から出ていく。その時の翔くんの後ろ姿は何故か寂しそうだった。
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