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ピピピピッ、ピピ……カチャ。
「ふぁ〜」
今日は入学式か……。めんどいな……。
そんな事を考えながら制服に着替える。
コンコン。
「起きてるか〜?」
「あぁ。起きてる」
ガチャ。
「おはよう。昨日は、夜遅くまでどこ行ってたんだ?」 笑顔で聞いてくる兄貴の目は笑っていない……。
「何処に行ってようと俺の勝手だろ」
そう言いながら兄貴を睨みつけたが……。
流石、元暴走族の総長。
人一人殺せるんじゃ無いかと、思うぐらいの鋭い目つきで睨み返される。
いつ見ても怖いな……。
「………はぁ。怪我だけはするなよ」
兄貴はそう言い残すと部屋を出て行った。
いつも兄貴が、心の底から俺の事を心配してくれているのは分かってる。
なのに俺は、いつも素直になれず、生意気な事しか言えない……。
兄貴はたった一人の俺の家族。
だからこそ、今は言えないけれど……。
いつかは言いたい……。伝えたい……。
そんなことを考えていると、一階から俺を呼ぶ兄貴の声が聞こえてきた。
「飯できたぞ!下りてきて、さっさと食べろ!遅刻するぞ‼︎」
「今行く!」
ったくうるせぇなぁ……。
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