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その後、すぐに食べ終わり学校に行く時間になり、玄関で靴を履いてると兄貴が声をかけてきた。
「理央。忘れ物ないか?」
「ない」
「煙草とか違反物、持って行って無いよな?」
ーーギクッ
「……あぁ。持って行ってない」
「何だ?今の間は?」
これはバレたな……。
「お前の嘘、見破れないとでも思ったか?」
思わない。
「……渡せ」
声が低くなった。これは、素直に出さないとやばいやつだ……。
「ん」
本当は渡したくないけど仕方ない……。
「これで全部か?」
「あぁ」
「そうか」
そう言うと、兄貴が突然、渡した煙草とライターを持ってない方の手を伸ばしてきた。
何でだ?全部渡したのに殴られるのか?
そう思い身構えると、兄貴が頭を撫でてきた。
「うわっ!」
「そう身構えんな。撫でるだけだろ」
兄貴が呆れたように言った。
「殴られると思ったんだよ」
「ん?まだあるのか?」
「無い。兄貴に全部渡した」
やばい。また声が低くなった……。
「なら、何で殴られると思うんだ?」
「違反物持って行こうとしたから」
「でも、ちゃんと全部出しただろ?」
「あぁ」
「なら、殴る必要が何処にある」
兄貴は笑いながらそう言った。
良かった。声が元に戻った。
「てか、時間やばいぞ。早く行け」
兄貴にそう言われ時計を見ると、予定よりも数分過ぎている。
「ホントだ。やべっ」
急いで家を出る。
「いってきます!」
「いってらっしゃい」
兄貴の声を聞きながら扉を閉めた。
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