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理央side
ーーキーンコーンカーンコーン……
「ん……」
いつの間にか寝てたな。
今何時だ……昼過ぎか。じゃあ、さっきのチャイムは4時間目の終わりのチャイムか。
「おい、彰。起きろ」
「んん……。あと5分」
「もう昼休みだぞ。購買で飯買うんじゃねぇのか?」
「んー……」
ーーベシッ!
「痛っ!?」
「やっと起きたか」
「やっと起きたか。じゃないよ!?もっと優しく起こしてよ!」
「最初は優しく起こした」
「最初は!?」
うるせぇな。
「あぁ。けど、起きなかったじゃねぇか」
「だって……。それは……」
「だって。じゃねぇよ。起きなかった奴が悪い」
「うっ……」
「それより飯買いに行かなくて良いのか?」
「今日はコンビニで買ってきた」
「そうか」
「理央こそ買いに行かなくて良いの?」
「俺は弁当あるから」
「誰が作ったの?!」
なんだそのキラキラした目は……。
「今日は兄貴が作ってくれた」
「えっ!一口ちょうだい!」
「仕方ねぇなぁ」
「やった!」
「じゃあ、食うか」
「「いただきます」」
ーーモグモグ
美味い……。
「理央。俺にも頂戴」
「ん。あぁ」
「あーん」
雛に餌付けしてるみてぇだ。
「ほら」
「ふぉいしぃ」
「兄貴が作ったからな」
「もう一口!」
「もうダメだ」
「ケチ!」
「ケチじゃねぇよ。パンあるだろうが」
「ぶー……」
「今度からお前のも頼んどく」
「えっ!それは悪いよ!」
ん?意味が分からない。
「食べたいんだろ?」
「そうだけど……」
何遠慮してんだ。こいつは……。
「じゃあ。俺が、自分で作る時は作ってきてやるよ」
「やった!」
「ほらっ。食うぞ。休み時間無くなる」
「はーい!」
「5時間目からは受けるぞ」
「え?俺帰るよ?」
「……はぁ?」
「だってだるいし……」
こいつ……。
「はぁ……。ひとりで帰れよ。俺は5時間目、受けるから」
「分かった〜」
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