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バスタオルとポチの着替え脱衣所に置いて風呂場へポチを呼ぶ。
人を風呂に入れるってどうすればいいんだ?
全裸の男を隣で見とくわけにはいかないしな。
「本当に二人で入るんだな…?」
「え?うん。」
「あーわかった、…とりあえずお前服脱げ。壁向いとくから。 」
「はーい。」
壁を向いていると後ろから服を脱ぐ音が聞こえてくる。
動く度にジャラジャラと鎖が鳴ってうるさい。
鎖はなんとかするべきだな、と思っていると後ろから肩を叩かれる。
「脱いだよ。」
「そしたら中へ入れ、それで…ほら、思い出せないか?」
「うーん自信ないから指示してほしいな。」
「あぁ…それなら風呂場の外からでいいだろ?」
「間違えちゃうかもしれないよ。」
「お前、本当に忘れてんのか…?」
「お願い、1回だけ。今日だけでいいから。」
何故か切なそうな声。
本当に忘れていて、不安なのかもしれない。
それなら勝手な判断で突き放すのはよくない。
仕方ない、ここに置いとくと決めたんだ。
「わかった。見られてキャーとか言うなよ。」
「うん。ありがとう、探偵さん。」
嬉しそうな声にため息をついて振り向く。
振り向いた先、眩しいくらいの笑顔。
傷だらけの体と痛々しい火傷のあと、それから長い鎖。
あぁ これは忘れられないだろうな。
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