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ポチの体にお湯をかけようと、シャワーを片手に持ち考え込む。
…火傷って水染みるのか?
それならお湯をかけたら痛いかもしれない。
「探偵さん?」
「あーその、…傷に水当てたら痛いんじゃないかって。」
「え?うーんきっとそのくらい平気だよ。試しにかけてみて?」
「痛くても騒ぐなよ。」
「大丈夫だよ。」
ポチが楽しげに笑う。
それなら、と水圧を一番緩くして暖かくなったのを確認するとそっとポチの背中へ湯をかける。
ミミズ腫れのある背中を湯が伝っていく。
痛々しくてみてられない。
「どうだ?」
「全然平気。ビビりすぎだよ。」
「…普通これだけ傷があったら多少は痛むはずなんだけどな。それとも…」
「…推理は後にしよ。あんまり長くいると逆上せるよ。」
「それもそうだな。ほら、自分でシャワー持て。それで髪の毛濡らせ。」
「ん。」
一つ一つ指示をしていく。
シャンプー、リンス、洗顔。
体まで洗いようやく1連の流れが終わった。
思い出すどころかどちらかと言うと子供が初めての風呂を教わってるみたいだった。
「気持ちよかったか?」
「うん、お風呂っていいね、俺好きだな。」
「そりゃよかったな。それで、風呂について思い出せたか?」
「え?あー…うん、なんとなくちょっとだけ。これくらい。」
ポチが親指と人差し指の間に少しだけ間を開けて笑う。
ってことはまぁほぼ記憶にないってことだな。
この反応だと他のことも思い出すのは難しいかもしれない。
「まぁいいか、出たら体拭いて服着てこい。手当してやるから。」
「はーい。」
ポチの言う通り推理はあとにしよう。
どうせわからないんだろうし。
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