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暑くて寝苦しさで目が覚める。
昨日の夜涼しかったせいで扇風機もつけずに寝たのが間違いだったな。
クーラーをつけようと手探りでベッドサイドテーブルにあるはずのリモコンを探す。
「ん、…?」
無い。
むしろベッドサイドテーブルすらない。
寝起きの重い瞼をこじ開けると、そこには散らかったリビングがあった。
…あぁ、そうだ。
俺ソファで寝たんだった。
そのついでに視線を下へ移すと、茶色い塊が俺の腹あたりに埋まっている。
なんだこれ、と寝ぼけた頭で考えてようやく昨日のことを思い出す。
俺、これ拾ってきたんだったな。
「朝だぞ。」
無意識にその髪を撫でるとくぐもった声が聞こえてくる。
本当に犬みたいだ。
前髪をかき分けて顔を覗くと、あどけない寝顔が見えた。
ヨダレまで垂らして熟睡だ。
…よくこんな体制で熟睡できるなコイツ。
「おい、ポチ。…ポチ。」
「ん、…っ…あれ、…探偵さん起きたんだ…」
「はぁ?」
「…寝てたから俺も一緒に寝ちゃおーって…なってね。」
「あー…そりゃ悪かったな。ほら、顔洗って歯磨いて飯食うぞ。今日はやるだらけだからな。」
「…んーっ!よし、起きた!…おはよ、今日もよろしくね。」
眠そうなポチが体を起こして大きく伸びをする。
2人の最初の朝が始まる。
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