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トイレに続いて洗顔、歯磨きも滞りなく終えれた。
結局思い出すことは無かったがまぁ普通にして見せればすぐに終わることだった。
次は飯だな。
…とはいえ、男の一人暮らしの環境で作ってやれる飯も作ってやるための材料もほぼない。
ポチのことも考えるとちゃんとした飯を作ってやりたいが…
「なぁ、ポチ。好きな食べ物なんだ?」
「好きな食べ物?うーん…忘れた。」
「…まじか。」
「何食べたことあったっけ。」
「いや、俺に聞かれても知らねぇけど。」
「思い出せないや。」
机で向かい合って座りながら2人で中身のない会話をする。
拾ってきてこんなガリガリのポチにいきなりカップ麺を食わせるのは気が引ける。
それならまだトーストでも焼いて食わせた方がマシか。
「パン、好きか?」
「なんでも食べるよ。」
「よし、それならトーストにするか。オカズはないけどな。」
「なんでも食べるよ。」
「バターだけでいいか?夜飯からはちゃんと用意するから…」
「うん、なんでも食べるよ。」
笑顔で三連続の「なんでも食べるよ」攻撃。
本当になんでも食いそうで怖いなこいつ。
とりあえず食パンをトースターに二枚突っ込んで冷蔵庫を覗く。
いつのか分からないバターと買い置きの卵、それと牛乳くらいしかない。
…これを機に食生活改めるか。
「探偵さん、パン飛び出てきたよ。」
「よし、皿に移せ。バター持ってくから熱いうちに溶かせよ。あと牛乳は好きか?」
「何でも飲むよ。」
熱々のパンと格闘するポチを見て、なんか悲しくなる。
…こいつ欲ってのを知らねぇのか。
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