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熱心に画面を見ていたポチがコーナーが終わると同時に俺へ顔を向ける。
「今日の晩ご飯はハヤシライスがいい!」
「作るのはお前だから俺はなんでもいいけど…」
「やった!それじゃ買い物行こうよ、じっくり煮込んで美味しいのにしたいんだ。あ、探偵さんはナス好き?」
「ナス?…あぁ、ナスは美味いな。焼いてから煮ると特に美味い。」
「よし、決定だね!」
えへへ、と嬉しそうに笑うポチを見てつられて笑ってしまう。
ハヤシライス作るだけでなんでそんなに嬉しそうなんだ。
…まぁいい。
買い物に行くなら表の看板をさげてからにしないと客が来ると面倒だ。
「ポチ準備しとけ。俺は看板下ろしてくるから。」
「はーい!」
「今日は暑いから先に水飲んどけよ。」
「わかった。」
看板をさげに玄関を出ると、門の前に見慣れないスーツの男が見えた。
作りから見てかなりいいスーツらしい。
ただそれだけのはずなのにどこか違和感を感じる。
うちに用があるのかと見ていると男が振り向いたのと同時に目が合う。
「…貴方がここの主人ですか?」
「主人…ここの管理者ですが。」
「そうでしたか。実は人探しをしておりまして。」
「人探し?…あぁ、すいません依頼は明日以降に頼めますか。今日はもう締める予定で。」
「それは残念です。写真だけ置いていきますので後で確認だけ願います。」
「はい、どうも。」
そう言われて黒い封筒を差し出される。
中は本当に写真1枚だけらしい。
封筒を見て名前を聞いておこうと顔をあげるが、もう目の前にさっきの男はいなかった。
「…何だったんだあいつ。」
それより今はハヤシライスだ。
特に気にせずさっさと看板を下げてリビングへと戻っていった。
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