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ポチが眠ったのを確認して書斎へ戻る。
依頼は断ったが、多少アイツについて調べる必要が出来た。
…だが、それにしても他の仕事を終わらせなきゃいけない。
携帯を手に取り迷いなく要の番号へ電話をかける。
『はいはい、どなた様?』
「俺だ。」
『誰かと思ったら君か。何の用?』
「ポチの事だが少し面倒なことになった。早急に立て込んでる依頼を片付けたい。」
『そういう事。ポチ君のためなら他依頼は置いといてもいいんじゃない?』
「それは駄目だ。…そういう契約だ。」
『ふぅん、君は本当に頭が固いね。』
「今更だ。」
電話の向こうで要の笑い声が響く。
こんな奴でも腕だけはいい。
指定さえすればそれなりの情報を持ってきてくれる。
『で、その立て込んでるお依頼は?』
「…探し猫が2匹、それと家で少女が1人。」
『猫なんて自分で探しなよ。』
「猫はいい、人間は頼んだ。」
『はいはい。…絶対ポチ君の方が重大だと思うけどなぁ。』
「お前、どこまで勘づいてるんだ?」
『んー?秘密。』
意味有り気な話し方にそう聞くがはぐらかされる。
いつもの事だ。
まだ要には写真のことも依頼のことも話していない。
…絶対にアイツの方が探偵に向いてる。
「…まぁいい、それじゃ頼んだぞ。」
『あいあいさー。』
プチ、と鳴る電子音に携帯を机へ放り投げる。
…さて。
明日中に猫2匹見つけられるか。
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