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「…三毛猫?」
夕食の蟹玉を食べながらポチが首をかしげた。
折角ここに置いてるんだから少しは探偵の仕事を手伝わせようと猫探しを切り出したからだ。
「あぁ。雄の三毛猫で首には水色の首輪をつけているらしい。」
「それを探せばいいの?」
「そうだ。あともう1匹は白猫だ。雑種らしい。」
「…猫ってそんな簡単に見つかる?」
「見つけるんだ。コツは教えてやる。」
伊達に何年も探偵をしてきた訳じゃない。
猫探しはダントツで多い仕事だ。
嘘じゃない限り確実に見つけられる。
「後でいうポイントを順番に回るだけだ。見つけたら後は餌か猫じゃらしでこう…こうやって呼び寄せれば完璧だ。」
「そんなの俺に出来るかな…」
「お前なら出来る。上手く出来たらなんか御褒美やるぞ。」
「本当!?なんでもいいの!?」
「…まぁ、高過ぎないものなら。」
ポチがパッと顔を上げて目を輝かせたかと思うと、すぐにシュンとして不安げな顔になる。
…いや、こいつ一体何を頼もうと思ってたんだ。
「えっと…うーん、…」
「とりあえず言ってみろ。」
「…それじゃ、フライパン。」
「フライパン?」
「うん、今の多分古いから焦げ付いちゃうんだ。新しくて綺麗なのが欲しい!」
「…それでいいのか?」
「それがいい。」
そんなの、別に御褒美じゃなくてもいつでもやるのに。
…まぁコイツがそれが欲しいって言うならそれしかない。
「よし、それじゃ明日は猫探しだ。いいな?」
「はーい!」
元気よく笑うポチを見てあの写真は何かの間違いなんじゃないか、なんて思ってしまっていた。
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