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玄関で餌皿に猫用のカリカリを入れて様子を見る。
無事に発見した三毛猫は特に変わりなく元気そうだ。
さて、コイツをゲージに突っ込んで白猫も探しに行くか。
と時計を見たのと同時に玄関の扉が開いた。
「ミル、見つけたよー!」
「お。流石だな。」
「えへへ。ミルから来てくれたんだよ。あ、あんこも見つかったんだ!」
「あぁ。依頼者に電話してくるから飯やっててくれ。」
「はーい!」
笑顔で猫をだき抱えるポチを見て安心する。
どうやら無事依頼は終わったらしい。
…後は家出少女だな。
玄関でニャーニャー鳴く声を聞きながら書斎に戻り2人の依頼者へ電話をかける。
三毛猫の飼い主は明日、白猫の飼い主は今日ここへ来るらしい。
「ポチ、すぐ飼い主が来るらしい。お前も見送るか?」
「いいの!?」
「あぁ。お前が見つけてくれたしな。冷たい茶でも飲んで待っとけ。」
「はーい!…あ、水筒の中まだ残ってて…」
廊下へ走り出したポチが水筒を抱えて申し訳なさそうにそう言った。
…水筒の存在すら忘れてた。
「飲みたかったら飲んだらいいが…浄水とはいえ元は水道水なんだ、そんなに大切にするもんじゃない。」
「…それじゃ、お茶飲みたい!」
「そうしろ。氷なら冷凍庫にあるから自分で取れよ。」
「わかった!」
急に笑顔になったポチがまた元気に廊下を駆けていく。
…アイツの喜怒哀楽の激しさはどうなってんだ。
さて、と飯を頬張る猫二匹へ目を移す。
三毛猫は半分くらい食べてもう丸くなってるが、白猫の方は自分の飯どころか三毛猫が残した方まで食べようとしている。
「食っていいぞ。」
三毛猫の方の餌皿を白猫を近付けると小さく鳴いてガツガツとすぐに食べ終えてしまう。
どんだけ腹減ってたんだコイツ。
こりゃさっさと見つけて飼い主に返しとくべきだったな。
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