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その日の深夜だった。
思い出せば寝る前から少しポチの様子がおかしかった気がする。
どこかぼーっとしているような。
それでも気にせずに寝てしまったのが悪かった。
深夜、3時過ぎ。
ギシギシとベッドと軋む音で目が覚めた。
ぼやける意識がしっかりしてくると、遠くから喘ぎ声にも近い激しい呼吸音が聞こえてきた。
「ポチ、大丈夫か…?」
応答はない。
初めてポチがあぁなった日から、何度か起こされることはあった。
恥ずかしそうに謝る姿を見て俺は当たり障りなく返事をしてソレを手伝ってきた。
だがどう見ても今日は様子が違う。
「おい…、っ」
「は、っぁ…ひ、……は、っ…ぁ、…っ」
「どうした、苦しいか?しっかりしろ…っ」
ベッドの上で両手で口をおさえたまま体が時度に大きく跳ねる。
開いた目からは大粒の涙が溢れて見ているのも辛い。
落ち着かせようと肩へ触れるとビクン、と体が大きく跳ねて目が見開かれた。
「…ポチ、…?」
「お、願い…っ見ない、で……っ」
「見ないでって…」
必死に呼吸をしようとする姿が辛そうなはずなのに色っぽく見えてしまう。
…いや、嫌な言い方をすればエロい。
こんなのおかしい事くらいわかっている。
何かが異常だって事も。
「…時間、経った…ら、治る…っから、…」
「ほっとけと…?」
「ん"、っ…一人が、いい…っ…」
こんなに苦しみながらそう言われて拒否はできない。
ハァハァと荒い息をしていますぐにも壊れそうなポチを一人にするのは気が引けるが、本人が望むなら仕方ない。
「…わかった、朝になったら帰ってくる。」
そう告げるとポチは何も言葉を言わずに何度も頷いた。
俺の知らない事。
ポチが記憶に隠している事。
本当は たくさんあるんだろう。
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