アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2
-
どう言えばいいのだろう。
…要なら、ありのままに話しても大丈夫だろうか。
「実は…たまにポチの様子がおかしくなることがあるんだ。」
「どんな風に?」
「息が荒くなって…体が熱くなったり、目が潤んだりだな。何より性欲が高まるらしい。」
「…それ、決まった時間になる?」
「あぁ。いつも決まって夜中だ。」
要が難しい顔をして考え込む。
何か心当たりがあるのか…?
それなら、先に本題を切り出すべきだ。
「今日、…いやさっき。いつもよりも酷い状態になった。」
「酷いって?」
「そのままだ。いつもより呼吸が乱れて苦しそうで、いつもの症状が酷くなった…というか。」
「それでなんで置いてきたのさ。」
「あいつが一人にしてくれって言ったんだ。俺だって置いてきたかったわけじゃない。」
「なるほどね。…うーん、薬の類だと思うんだけどね。性欲が高まるなら依存症状じゃなくて普通に作用かな。君何か飲ませた?」
「そんな訳ないだろ。」
要がまぁそうか、なんて言って笑う。
こっちからすれば笑い事じゃない。
今も家ではポチが1人で苦しんでいる。
…俺としては苦しんでいるのなら一刻も早くあいつを助けてやりたい。
「薬の効果なら何の薬かわからなきゃ何も出来ないよ。今日ポチ君が食べたもの、飲んだもの。わかる?」
「朝も昼も夜も俺と同じものしか口にしてない。」
「絶対に?」
「あぁ。…いや、待てよ。昼は別行動だった。水筒を持たせていたから薬を飲むのに使えたかもしれない。」
「薬を飲んでから口をつけたならまだ水筒に成分が残ってる可能性があるよ。…明日、行ってもいい?」
「もちろんだ。」
確か、水筒用のスポンジを明日買う予定でまだ洗わずに流しにあったはずだ。
…あんなに苦しんでいるのにポチは自主的に何かを飲んだのか?
アレを望んでいる…なんて事がありえるか?
「悪いように考えちゃダメだよ。とりあえず明日までわからないんだから。」
「…あぁそうだな。」
「明日まで寝よっか。おやすみ、…探偵さん。」
「お前まで外でその呼び方をするのはやめろ。」
「あはは、怒らないでよ。」
要に毛布を差し出されて寝るように促される。
そのまま目を閉じるとすぐに睡魔に襲われた。
ポチ、…大丈夫だろうか。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
62 / 149