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探偵さんに連れられてそのまま大きなベッドに二人で横になる。
こうやって誰かと寝るのは初めてだなぁ。
俺は壁側、探偵さんは外側。
『お前はよくベッドから転げ落ちるからな。』
なんて言われちゃった。
「電気消すぞ。」
「はーいっ」
周りが真っ暗になって目をパチパチとすると、探偵さんが俺の頭を優しく撫でてくれる。
「…なにか怖いこと、ないか?」
「探偵さんがいるから平気。」
「それならいい。おやすみポチ。」
「おやすみなさい。」
探偵さんの手が頭に触れたまま目を閉じる。
クーラーの風が冷たくて布団を肩まで引き上げる。
探偵さんは暑がりだから寝る時もクーラーは付けっぱなしだ。
でも俺は少し寒いのは苦手。
ウトウトして眠くなってくる。
隣に探偵さんがいるだけで不安も寂しいもなくなるんだ。
「ん、…ポチ。」
「…なに?」
寝ぼけた探偵さんの声に目を開くと、目を閉じたまま眠そうに話す顔が目の前にあった。
「寒いか?」
「平気だよ。」
「…嘘つくな、正直にいろ。ほら。」
ポンポンと頭の後ろを撫でては優しく抱きしめらる。
なんだろう、これ。
はじてての感覚、はじめての気持ち。
「甘えたい時は、今…甘えとけ。」
「…え?」
「ん、……っ……」
自分だけそう話してすぐに眠ってしまった。
…どういう意味だったんだろう。
探偵さんの腕の中で丸くなって目を閉じる。
おやすみなさい。
明日もいい日になりますように。
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