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昔話
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ある日、突然連れてこられた場所は小さな学校みたいなところだった。
そこには知らない子供が沢山と知らない大人が数人いた。
分かったことは、全員赤の他人で子供は親がいないこと。
それから大人は金で雇われているということ。
「ユキくん、まだぼーっとする?」
「…。」
俺は首を振った。
意識はしっかりしてるし、別に何かぼやけてもない。
ただ目の前の状態がなにか不自然な気がしていただけ。
「よかった。わからないことがあったらなんでも聞いてね。」
「ここはどこ?」
「ここはユキくんの新しいお家だよ。私達は家族。」
「…家。」
「うん。もうすぐ、先生との面談があるからもう少しここで待っててね。」
そう言ってその大人はどこかへ行ってしまった。
ここが家でこの人たちは家族。
なんだか安っぽいなと思った。
椅子に座ったままぼーっと前を見る。
俺、何でここにいるんだろう。
**
「探偵さんは僕の先輩なんだ。」
「せんぱい?」
「うん。僕より先にお家にいてね、僕は後からそこに行ったんだよ。」
「お家って…探偵さんの家ですか?」
「ううん、もーっと大きなところ。孤児院って言うんだ。」
「こじいん…?」
「うん。それは知らなくても、大丈夫だけどね。」
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