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探偵さんがポチくんを抱き上げると奥のベッドへ寝かせる。
僕はそれを横目で見ながら冷たい水を飲んでいた。
「要、なんか悪かったな。」
「え?僕はなんにも迷惑してないよ。ポチくんとも少し仲良くなれたしね。」
「そうか。それで、一晩過ごして何か分かったことはあったか?」
「…うん。ポチ君は自分でクスリを飲んでいたわけじゃなかった。」
「どういう事だ?」
難しい顔をして戻ってくると、じっと真面目な顔で僕を見る探偵さん。
ポチくん…は、よく眠ってるみたい。
睡眠薬、少し入れすぎたかな。
「昨日1晩中、様子を見てたんだけど録画を見ても飲んだ様子はなかった。それ以外は一人にしてないし鞄の中にもそれらしきものは入って無かった。」
「…じゃあ、水筒についてた成分や今までの変化は?」
「今までのは継続的な効果のあるクスリだと予測してる。多分…ここに来る前に毎日服用していた、もしくはそうなるように体を作りかえられているせいで一定の時間でサイクルができてるんだ。」
「つまり、ポチの体は夜になるとああなるように出来てる?」
「多分ね。僕の予想だけど。」
探偵は眉間にシワを寄せて難しい顔をする。
推理力皆無の彼でもそれくらいはわかるみたい。
けど、僕も何もかもわかってるわけじゃない。
これもあくまでも予想の範囲だし。
「待て、それじゃ水筒のはなんだ?」
「それまではちょっと。」
「…そうか。俺ももう少し観察してみる。」
「そうしてみて。…そうだ、今日はポチくんよりも家出少女救出について話に来たんだ。」
「あぁ、…そうだな。」
少し間を開けてそう言うと、探偵は頭をボリボリと雑にかいた。
今はお仕事が優先だ。
…さて、まずは探偵さんの計画を聞いてみようか。
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