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営業マン失格(遥side)
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「心無い笑顔を作るな。」
部長から告げられたひとこと。
俺は、そのひとことに凄く腹が立った。
「僕が、何のために...っ!」
そう言いかけて、しまったと思い
話をやめようと思ったが、
僕のイライラメーターはMAXに到達していた。
少し早口で喋り続ける。
「笑顔を取り繕わなければ、
どうやって愛想良く営業をするって言うんだ!?
あんたみたいにムスッとして無愛想に
営業すればいいのか!?
なんでだよ...僕は、あんたとだから
いつも以上に愛想良く営業をしたのに...!」
喋り終わったあと、はっと我に返る。
咄嗟に、無礼を詫びた。
「すみません!僕、口が悪くて...
部長をあんたと呼んでしまってすみません...
無愛想って言ってしまってすみません...」
ぺこぺこと頭を下げていると、
部長が「顔を上げろ。」と言った。
その声に「はい。」と頷いて、顔を上げる。
何を言われるのだろう。
そう思い、拳を握り締めて部長の言葉を待つ。
部長から放たれた言葉は想定外だった。
「桜庭、お前は営業マン失格だ。」
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