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寿が住んでいる城は誰しもが後宮の一つだと思っていて、寿が住んでいる城に関心を持つ人間はいない。
寿は生まれてから実の親である国王とは一度も会ったことはない。
それは国王が寿を守るためだと寿はわかっている。
国王が寿に頻繁に会えば、寿の情報が漏れやすくなる。
それが国王が父親として、寿にしてあげられる唯一の愛情なのだと、ちゃんとわかっている。
それを寿に教えてくれる人がいたから…。
そして表向きはタキはこの城を管理者となっているから、タキがこの城に出入りをしていても誰にも不審がられない。
あと、後妻の今の王妃も寿の存在を知っている。
王妃は寿のことも含めて、すべて承知した上で国王と結婚したらしい。
王妃は自分の子でもないのに、タキが王宮に出向く度に、
寿の様子はどうなの?と聞かれて下さいます、
とタキは嬉しそうに寿に毎回報告してくる。
タキの嬉しそうな顔を見ていると、例えそれが嘘だとしてもタキのその言葉を信じることにした。
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