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名目だけの国王主宰の親睦パーティーに、隣国の皇子が呼ばれても何ら不思議はない。
「隣国の皇子は王宮ではなく、この城にやってくるのですっっ!」
「それを早く言えっっ!!!」
寿はベッドからすぐさま降りる。
「なんで俺のことがバレたんだっっ!!?」
この城に幽閉されている寿の存在は、国王と王妃とタキとじぃやしか知らないはず。
寿は生まれてからこの城から一歩も出たことはないし、城にある庭はどこからも見えない安心設計だから庭なら思う存分遊んでいい、とじぃやに言われていたのに…。
(もしかして、どっかの国が性能のいい望遠鏡でも作って販売をし始めたのか…?…くそっ、週刊総合にはそんなこと書いてなかったぞ!!)
週刊総合に悪態をつきながら、寿はクローゼットの中から緊急時の鞄を取り出す。
緊急時の鞄はもし寿に危険が押し迫った時に、当分生活に困らないお金と最低限必要な生活必需品が入っている緊急時用の鞄だ。
「隣国の皇子は俺のことをどうするつもりだ?捕虜にするつもりか?俺を使ってこの国を脅すつもりか?それとも国王を衰退させるために俺を殺すつもりか!?」
寿は隣国の皇子の卑劣な行動に下唇を噛んだ。
「俺は絶対に生きてやるっっ!!」
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