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寿はタキの言葉に内心で嘆息をつく。
「…俺が寂しいと思っているのか?」
「はい、思っています」
タキはニコッと笑う。
寿はタキに見せ付けるようにハァー、と深い嘆息をつく。
「で、もしってなんだ?」
「寿様が隣国に行きたくない、と言えば皇子がこの城まで通うそうです」
「は…?そんなの無理だろう…?」
ここは一応後宮となっている。
後宮に隣国の皇子が通っているなんてバレたら隣国の皇子と王妃がうんぬん、とあらぬ噂がすぐに立ってしまうだろう。
「そこはご安心を。隣国の皇子が私を気に入り、自分の従者にしたくて口説きに来ているということになっていますから」
「…それもあらぬ誤解を産みそうだな…」
隣国の皇子が国王の従者に横恋慕?なんて週間総合を読んでいるせいか、寿の頭の中でそんな見出しの記事が踊る。
「第一、国王が承諾したんだろう?だったら行くしかねぇだろう?まったく策士な皇子だな…!」
きっと寿が国王に逆らえないのを知っていて、まずは国王に言いに行ったのだろう。
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