アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
18
-
アッハハハッ!と眉間に皺を寄せながら笑う寿に、タキは優しく微笑む。
ちょうどその時、トントンとドアをノックされる。
寿とタキが顔を見合わせる。
タキが胸ポケットから時計を出して、まだ約束の時間じゃないはずなのですが…、と呟いた。
寿は不遜に笑って、いたずら心でギュッとタキを抱き締める。
「…寿様」
誰がノックしてきたのか容易に想像できる。
こんな姿を見られたら、あらぬ誤解を生むかもしれない…。
タキが低い声で咎めるが、寿は無視して逆に力を込める。
タキは小さく嘆息をついた。
どうやら諦めたらしい。
ドアが開く。
そこには二人の男が立っていた。
(手前にいるのが従者で、奥にいるのが皇子か…)
寿はタキを抱き締めたまま、ドアの方にチラッと視線をやって二人が何者なのかすぐにわかった。
従者の方は面長で金色の短髪で瞳は蒼く切れ目だ。
皇子の方は金色の髪は肩まであり、丸顔で鼻筋が通っており人懐っこそうな二重瞼で大きな蒼い瞳が印象的だった。
(甘いマスクってああいう顔立ちのことを言うんだな‥)
それが皇子を見た寿の第一印象だった。
その皇子の甘いマスクの顔が驚いた表情のままで固まっていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
18 / 246