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(面白いじゃねぇか…!)
いつも警戒心を持って生きてきたが、実際に命の危険にさられたことはない。
タキが未然に防いでいるのか、そもそも寿の命を狙っている人間なんていなかったのか…、寿にはわからない。
でも、隣国に行けば皇子の下で働いている人間と嫌でも接触する事になるし、人との繋がりがあれば寿に危険が迫ることも多くなるはず。
それでも今まで訓練してきたことが初めて実践出来るかもしれない…!と寿はワクワクしてしまう。
「…その隠し扉は働き手全員知っているのか?」
「いえ、皇子と寿様とタキと私との四人だけです」
寿が満足したように頷く。
隠し扉のことを全員知っていたら、隠し扉の意味がない…。
「わかった。ありがとう。またわからないことがあれば聞く」
あと少しだけ残っている荷造り作業を寿も手伝う。
「あの寿様…、」
「なんだ?」
手を動かしながら返事をする。
「…皇子については何も聞かれないのですか…?」
「別にいい」
「なぜですか?」
間髪入れずにコウが聞いてくる。
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