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普通なら女官に言って寿の荷物を片付けさせるだろう。
荷物の封が切られてないということは、それを皇子が女官に指示しなかったということだ。
寿の意思を尊重しているのか、それとも女官達を信じてないのか…。
(まぁ、この件については皇子に感謝だな…!)
「寿様」
後ろからついてきていたタキが寿に声を掛ける。
寿は黙って頷くと、タキは鞄から機械を取り出して部屋の中を探り始める。
すると機械がすぐに音を発する。
(やっぱりな!)
ピーピーと鳴り響く機械音を聞きながら、寿には特に驚きはなかった。
この城に来る前から、こんなことは予測できていたから…。
そのことはすべてタキに任せるとして、寿は荷造りしてきた箱の封を切る。
すぐに探していた物が見つかって、寿はそれを持って急いで椅子を窓まで移動させる。
椅子の上に乗り、手早くカーテンを剥ぎ取る。
そして桃のカーテンから、前の城で使っていたエメラルドグリーンのカーテンにかけ直す。
寿は椅子から降りて、満足そうにカーテンを見る。
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