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木箱を開けると、その中にはエメラルドグリーンを基調とした小物入れが入っていた。
それを見るだけで寿はわかってしまった…。
そこら辺で売られているような品物でない。
昔の技法であしなわれていて、つい最近作られたものではない昔の小物入れ。
もしこれを売りに出せば金額がつけられないほどの骨董品なはずだ。
「これは代々伝わる小物入れだ。寿が青が好きで良かった…」
(俺が青が好きとかの問題じゃないだろう…!)
なんで皇子に男娼である自分にそんな大切な物を渡すのか、寿には理解できない。
「あの、皇子…。私はこんな豪華なものを…、」
頂く人間ではありません、と続く言葉は皇子によって遮られる。
「いらなかったら捨ててくれ」
皇子は少し悲しそうな笑みを浮かべて、部屋から出ていく。
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