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皇子に何度も聞かれて、耳にタコが出来た?
なんて安易な言葉を寿はコウに返すことさえ出来ない…。
「寿様にお渡した小物入れは代々伝わるものです。そんなものを単なる男娼に渡すとお思いですか?」
(思わない…)
何か言い返そうと思うのだが、コウの言葉が正論すぎて寿は言葉が見つからない。
寿が男娼として来たのならば、もう襲われていただろう…。
いくら見た目が違う男娼が欲しいからといって、隣国の国王の子供で、隣国の国王に許可をもらいにいくなんて、危険な賭けをするだろうか…。
失敗すれば険悪となり、国同士で一触即発となる。
見た目が違う男娼が欲しいなら、皇子が命じればいくらでも連れてくることが出来るはずなのに…。
(…本当に嫁として、俺にどうしろというんだ…)
無理にでも皇子の気持ちに答えろと…?
ふと王冠と砂糖菓子が目に入る。
気持ちがなくても、皇子のお相手になることは出来ると思っていた…。
だから皇子が本気だとわかった今、気がない寿が皇子と向き合っても、結局皇子を傷付けてしまうのではないだろうか…。
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