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そんな子が国王の子供となれば、国王は座を追われるのは必至。
寿にも危険が及ぶために城から出ることを禁じられた。
寿は生まれてから今まで国王に会うことは一度もなかった…。
「母に言われたことがある。髪と瞳が黒くて肌が黄色でも母の祖国には、顔立ちがこんなにもシャープで目鼻立ちがはっきりしている人間はいない…、と」
寿は母の祖国の人達を見たことはないが、人々は寿よりも背が低くて目も小さくて鼻も低いらしい。
「母の祖国に帰ったとしても、見た目が違う俺は迫害を受けるのは必至だ。だから俺はこっちの国にいようが、母の祖国にいようが外には出られないんだ。…同じ外には出られないなら、ここの城で暮らせる方が断然幸せ、だとな…」
祖国に帰れば母は働きに行かないといけない。
タキみたいな従者もいない。
いかにこの城での暮らしが幸せなことかを教えられた。
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