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眉間に皺を寄せたまま、寿は女官に優しく笑う。
「なんでお前が謝るんだ?俺が勝手にしたことだ。しかし毎日この高さの掃除は大変だろう?」
若い女官は顔を真っ赤にして俯く。
前の城では寿とタキの二人で掃除していたので、掃除の大変さはわかる。
毎日、椅子の上で背伸びをして顔を真っ赤しながら掃除させるのは可哀想だと思ってしまう。
だからいって、寿が毎日女官達の掃除を手伝っても寿は気にならないが、女官達の方が寿に気を遣うだろう。
若い女官が寿から雑巾を奪い取ろうとするが、高さがあるので奪い取れない。
その間にも寿は慣れた手つきで拭いていく。
(何かもっと楽に掃除が出来る方法がないか…、)
「あ!」
と寿は思い付く。
「タキ!」
「はい!」
「お前、通販で買った高いところも楽々拭ける楽々ワイパーあるだろう?あれを少し分けてやれ」
前にタキが今なら楽々ワイパーが五本もついてくるんですよー、と言っていたの思い出した。
五本もあってどうするんだ、と内心で突っ込んでいたが、まさか役に立つ日が来るとは思わなかった。
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