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「なんで謝るんだ?手伝いをしていたんだろう。名前はなんていうんだ?」
「‥マユです」
「マユか…。きっとマユが手伝ってくれて女官達も助かっているんだろう。ありがとう!」
マユは驚いた顔で寿を見上げる。
「ん?どうした?ああ、髪も瞳も黒いし、肌は黄色から驚いているのか?」
寿は鼻で笑う。
「バナナは甘くて美味いんだぞ?」
寿はバナナを剥いて食べる仕草をする。
肌が黄色い人種をバナナと揶揄されていることを寿は知っている。
それをあえて寿は自分から言った。
どんな言葉で揶揄されても構わない。
言いたい人間には言わしておく。
だって寿には自分に流れている血に誇りがあるから。
だからどんな言葉でもそれを逆手に取って、面白半分で自ら言える強さがある。
マユは寿の仕草にクスリと笑う。
「そんなこと一切思っていませんわ!」
マユがいきなり寿の腕を掴んで走り出す。
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