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「私が城で住み込みで庭師の勉強をするってなると、私が一人だと寂しいだろう、って皇子が兄を見張り番として雇ってくれたの」
「…。お兄ちゃんの名前は‥?」
「ジョージよ」
(だよな‥)
やはりコウの持ってきたリスト通りだ。
寿は、心のどこかでそのリストが誤植であってほしいと願っていた…。
「兄は私のために今まで懸命に働いてくれたわ。ここはお給料もいいし、身体を休める時間も頂ける。私、やっと兄に少しだけ恩返しが出来たの!!」
寿は眉間に皺を寄せながら少し曖昧に笑って、マユの頭を撫でる。
「でね、空いている時間は女官の手伝いしているの!でも今日は…、」
マユがハッとする。
「申し訳ございません。言葉が乱暴になって…、」
「いや、気にしないでいい。普通に話してくれ。そっちの方が俺も楽しいからな!」
なぜかマユに敬語を喋られると、ムズムズするというか、ものすごく距離感を感じてしまう。
なぜかマユとは、もっとフレンドリーに喋りたいと寿は思う。
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