アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
47
-
(…皇子もそうなのかもしれないな…)
ふと皇子の言葉を思い出す。
皇子も寿との距離を縮めたいから敬語をやめろ、と寿に言ったのかもしれない…。
「本当に?」
「ああ」
「やったね、これで寿様と…、」
「様もつけなくていい」
寿がそう言うと、マユは嬉しそうに大きく頷く。
「わかったわ!でも二人きりでいる時だけね?他の人に聞かれたら怒られちゃうから!!」
寿は眉間に皺を寄せながらクスリと笑って、大きく頷く。
「ああ」
「やったぁぁ!これで寿とオトモダチね!」
「‥オトモダチ?」
オトモダチという言葉に、嬉しいような恥ずかしいような、なんだかはず痒いような…、なんて表現していいのかわからない感情が寿に初めて湧き上がった。
「そうよ。皆には秘密だけど私、皇子ともオトモダチなの。だから皇子の大切な寿ともオトモダチになりたかったの!」
寿とオトモダチになりかったから、あの時に強引に手を引っ張ったのだろう。
そして皇子もマユとオトモダチだから、追ってはこなかったのだろう…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
87 / 246