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気管支が弱いとわかっていても、タキが止めなかったのは、きっとマユが寿のオトモダチになってくれるとタキにはわかっていたのだろう。
(タキはどこまでわかっているんだ…)
千里眼というものをタキは持っているのではないだろうか、と時々寿は本気で疑ってしまう。
「ありがとう」
浴槽から顔を上げて言うと、タキがにっこり笑う。
「どういたしまして」
「…タキ」
「何でしょうか?」
「…風呂上がったら、お粥食べたい」
今度はタキが驚く番だ。
「御意」
タキがお辞儀する。
「お粥の用意をしてくるので、身体を温めてから出てきて下さい」
「ああ」
寿は浴槽で力を抜いて、眉間に皺を作ったまま笑った。
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