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(今日は俺が誘ったんじゃない。皇子が布団の中に勝手に入り込んできただけだ!)
寿は内心だけで悪態をつく。
「明日になったら、敬語はどうなっているかわからないけどな!」
「だったらここにある幸せに感謝しよう。ありがとう、寿」
初めて母やコウじゃない人間に、ありがとう、と言われて寿の胸は跳ねた。
ありがとう、と言われると何だかものすごく恥ずかしい。
だけどまったく嫌な気はしない。
(母がありがとうはちゃんと言え、って言っていた意味がわかるな…)
「寿、おやすみ」
「…おやすみ」
初めて人の体温と心音を感じて眠れるか心配だったが、それは杞憂に終わった。
皇子の体温と心音が心地良くて、寿はすぐさまに眠りに落ちてしまったのだった。
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