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なぜこんな気持ちになってしまうのか、寿自身もわからない…。
バスケットを好きな者を集めて、という言葉…。
バスケットが得意じゃない者には無理強いさせない、という皇子の優しさがこもっている。
皇子の優しさが寿にも伝わってきて、余計に寿の心を乱れさせる。
(俺、どうしたんだろう…。こんなの俺らしくない!)
寿は全て振り切るかのように顔からタオルをあげてて、話題を変えるために指を差す。
「‥なぁ、あれは何だ?」
さっきから気になっていて、傾斜のついた遊具について聞く。
「あれか?あれは滑り台だ」
「滑り台…?」
「ああ。階段を登って、あの銀の板にお尻をつけて滑るのだ」
「へぇー!」
寿は立ち上がり、一人で滑り台に行く。
今、ものすごく皇子の傍から離れたい。
でも実際に皇子の元を離れると少し寂しい…。
そんな自分の気持ちに寿は気づかない振りをする。
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