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寿には、何がさすがマユ!なのかわからないが、皇子は一輪車の説明をしてくれる。
「寿、これは一輪車といってな…、」
皇子の説明を寿は熱心に聞き入る。
「つまりこの椅子に座って、漕げばいいんだな?」
「そうだが、初めから補助なしで乗れる者はいないぞ?」
一輪車を乗ろうとする寿の前に、皇子が両手を差し出す。
「なんだ…?」
「手に掴まれ。また怪我するぞ」
皇子に真剣にそう言われて、寿もまた遊んでいて怪我をするのは嫌なので、皇子の言う通りに寿は皇子の両手を握って一輪車に乗ってみる。
一輪車に乗った途端に寿の身体が前に倒れてしまい、皇子の胸に飛び込んでしまう。
「おっと!」
皇子は寿を抱き締めてくれる。
皇子は照れたように顔を向ける。
だが向けた顔はニヤけていた。
寿はそんな皇子のことは露知らず。
一輪車が一筋縄では乗れないことに、寿の負けず嫌いに火がつく。
これは難しいな…、
と呟きながら、どうすれば一輪車を上手く乗れるのか、と寿は考える。
「さぁ、寿!考えるのではない、感じるのだ!実践あるのみだ!!」
(考えるのでない、感じるのだ!って、どういう意味だ…?)
寿は首を傾げる。
(しかもなんでそんなに満面の笑みなんだ…?)
どうして皇子がそんなにも満面の笑みのなのか、寿にはわからない。
ただ負けず嫌いの寿の心に火はついてしまった。
どうしても一輪車が上手く乗りたい…。
考えるのでない、感じるのだ!の意味はわからないけど、皇子が言う通り実践あるのみだ。
だから寿は皇子の満面の笑みにも気にしないことにした。
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