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「やる気が出ない…」
一輪車の練習をして五日。
壁伝いに練習してみるが、寿はいまいちやる気が出ない。
寿はため息をついて早々に一輪車の練習をやめる。
これは皇子のせいだと嫌でも認めるしかない…。
外で皇子と昼寝をしていたはずなのに、目を覚ましたらなぜか自分の部屋だった。
そしてタキから先ほど本殿から連絡が入り、皇子が急いで本殿に向かいました、という報告を受けた。
どんな用件で呼ばれたのか、本当は知りたくても寿はタキに聞かなかった…。
皇子が呼ばれたということは、一国の一大事かもしれない…。
それは国の最重要秘密利に関わることだから、寿が容易に聞くものではないとわかっている。
今、寿が出来ることは毎日を今まで通り過ごすこと…。
そしてただ静かに皇子の帰りを待つこと…。
タキが綺麗に作ってくれるおにぎりは塩加減もちょうど良くて美味しい。
だけど、なぜか皇子が握ってくれた不細工なおにぎりがものすごく恋しくなる。
庭に出て、バスケットや滑り台やブランコで遊んでもいまいち楽しくなくて、一輪車の練習をしてみようとするのが、いまいちやる気は出てこない。
皇子がいなくなってから、こんなにも一日が長かったっけ?と思うぐらいだ。
寝る時もなかなか睡魔が訪れずに寝にくい。
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