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コウは今でもタキの顔を見た瞬間に、全身に電流が流れたことを鮮明に覚えている。
「お前が神童か?と聞くと躊躇もなく、『そうだ』と答えました。そして鼻で笑われたのです」
その不遜な態度が、タキにはよく似合っていた。
「『お前、義務教育では一番を取り続けて、いい気になっていたのだろう?必死に勉強してこの訓練所に入ったのに、自分が一番じゃないことが気に入らないから、一番の顔が見たかったのだろう?』と言われました」
図星だった。
でも恥ずかしいとか苛つきはなかった。
タキに心を奪われてしまったコウは、さすが神童だな…、と感心してしまった。
「『まぁ、俺はもうすぐ姿を消すしな』と彼は言いました。姿を消すとはどういうことなのか、と問うと、『それは俺が神童だからだ』と彼は答えました。そんな自信満々なところにも私は惹かれていったのです」
「俺には惚れる要素わからねぇよ!しかも答えになってねぇから!」
寿が思わず突っ込むが、コウは続ける。
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