アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3
-
「コウは本当に行動が早いな…」
寿がベッドに腰を掛けながらしみじみ言うと、タキの怒りを余計に買った。
「やはり寿様が仰ったのですねっ!」
寿は大きく嘆息をついて、タキを見据えた。
「言ったが、それを断るのはタキの自由だ」
それはタキに言っているようで、自分にも言い聞かせる言葉だ。
「断っているのですが、全然聞かないのですっ!あれは本当のバカですっっ!!」
(俺が押せばいいって言ったからな…)
寿のせいで、本当のバカと言われているコウに申し訳ない気持ちになる。
「だったら出ていくか?」
「…寿様?」
タキは眉を顰める。
「俺は今夜、決着をつける」
寿は眉間に皺を寄せて笑う。
「そしてスパイとして、俺の名が馳せる時がやってきた!」
寿の真意がタキにはすぐにわかったのだろう。
タキは小さく頷いて微笑んだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
195 / 246