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特技
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「すぐに仲良くなるから安心してくれていい。その時はちゃんと喋ってやってくれ。そこのソファーに座って、この書類に記入してくれるか?」
「あ、はい」
翠に言われた通りに都明の隣に座る。
翠が琴音の隣に座って書類とペンを出す。
琴音は左利きだ。
箸を持つことも文字書くのもすべて左なので、もちろんペンも左で持ち記入する。
記入して終えて翠に渡すと、翠は書類に目を通して頷く。
「書類はこれでいい。で、お前はもうそろそろ気付いていると思うが…、」
(‥?…何のことだろう…?)
そろそろ気付いていると思うが…、
と言われても琴音は何のことがまったく見当がつかない。
「って、気付いてないな…」
小さく嘆息をつく。
「‥実はな俺達は人と変わった特技を持っているんだ…」
「‥か、変わった特技…?」
「そうだ」
琴音がそう聞くと、翠は神妙な顔つきで頷く。
そして都明と京が琴音に視線を向ける。
都明はパソコンをソファーに置くが自分から見える位置に置いて、京も手鏡は見ていないものの手鏡は決して離さない。
葵は無邪気な笑顔のままで、花清も下を向いたままだ。
「琴音、まだ僕がどんな特技を持っているのかわからないの?」
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