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会話
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「俺達は幽霊が見える。それは天国にいる奴と会話できる、ということだ…」
琴音は思わず翠を凝視してしまう。
「…っ!‥それって…、」
(‥、もしかして死んだお父さんとお母さんも見えるってことか…?)
翠は琴音の反応を見て、翠は抑揚のない声で聞く。
「…天国に逝った奴に逢いたいか…?」
「‥え?」
「天国に逝った奴と話がしたいか?」
「………」
もう逢えないと思っていたから急に逢える、と翠に言われて琴音は考え込んでしまう。
(…逢いたいと言われたら、そりゃ逢いたいに決まっているけど……)
でも…、
「…逢いたいといえば逢いたいです…。でも逢いたい、っていうのは俺の勝手な想いだし…。逢えるといっても俺自身が逢える訳でもないし…。翠さんがどうやって天国にいる人と逢うのかよくわかりませんが、天国はすごく遠いから、死んだ人は天国まで行くまで日数がかかるんだ、って聞いたことがあります。まだ天国に行ったばかりなのに俺の勝手な想いだけでこの世に戻ってきて逢ってほしい、なんて自分勝手過ぎますから…。…それに俺は天国で幸せになってほしいんです…」
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