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悪夢(『』は夢の中です。少し過去出てきます)
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Fukawa side
智景に会ってから心臓がうるさい。その心臓の音はトキメキなど綺麗なものではなく…きっと、緊張からだ。さっきから美門がしつこく話しかけてきてくれる。でも、耳に入ってこないまま。すまん、美門…でも、今は一人になりたい
「美門、ひとりにしてくれないか…?冷静になれなくて、話が聞けないから」
「え?やだよー…?今一人にしたら社長、もっと悩んじゃうからねー…大丈夫。人は少ないから。どっかに座ろ?」
こういう優しさに俺は甘えてしまっている。元々甘えるのが苦手だったはずなのに、何でだろう…
「社長ー、大丈夫?ほら、そこ座ろ?なんなら肩にもたれかかって?」
「有難う…。少し、少しだけ借りるわ…」
俺は美門が指さしたベンチ?に腰をかけると隣にすぐ座ってくれる。こいつの肩、丁度いいところにあんな…少し、寝てもいっか…
『ずっと、ずーっと一緒にいたいね、!珠里!』
『んー、でも、ずっとなんて信じられなくね…?』
『もー!珠里ってば現実見すぎ!酷いなぁ…』
『悪い、俺だって生きてる限りは智景といたい』
これは、夢…?何年か前の俺と、智景の会話だ…この時の俺は幸せという言葉しか、頭になかった。毎日続けばいいのに。そんなことを何度思ったことだろう。
『ひっく、…ごめ、ごめんなざ、しゅ、り…!ごめんなざ、…』
『そんなに泣くな…、こっちが、惨めになんだろ、』
『ごめなざ、しゅり、…!ほんとに、ごめんなさ、…!』
嫌だ、離れたくない…でも、言えない…なんでだ、この時に引き止めたら俺はお前の隣にいれた?それとも…?もう、いやだ…俺は重いまぶたをあける。でも、目にうつるのは美門で。衝動でまた目を閉じてしまった。そして、再び眠りについていた。
『やっだ、社長ってば…そんなくらい顔しちゃダメ。イケメンが台無しー!って無視しないで!?』
『うるせぇ、社畜。さっさと手を動かせや。』
『社畜!?なに、それは裏返しの愛情なの!?ありがとね!』
次の夢はなんだよ…あ、美門か。なんだこいつ、最初はそう思ってた。本気が見えなくて、やる気なんてもっと見えなかった。誰に対してもこんな感じで、真面目じゃなくて…智景とは真逆。そんなことを思うと智景を思い出してしまう。こんな自分嫌だった。
『ねー、社長?副社長隣のところにひきぬかれたってまじ?』
『だったらなんなんだよ。ちか、副社長の勝手だろ?』
『そーだけどさぁ、…待って、これ俺チャンスじゃね!?社長のこと狙える!やべぇ…キタコレ!』
本気でこいつがわからん。わかりたくもなかった。なのに何で、1度だけでも身体の関係を持ってしまったのか。
『あっ、ん…!いて、ばか…、か!へた、!』
『んー、ごめん、もっとちゃんと慣らすから…見たくなかったら、めぇ閉じて?』
性行為の時は痛さしかないと思っていた。でも、こいつは大事に抱いてくれて、智景を忘れさせようとしてくれた。その優しさは、今でも忘れていない。そしてその後言われた告白。順番が違うだろって思った、てか、誰でも思うだろ…、その時は曖昧に返事を返した。今でもそう。でも、きっと俺は…もう、こいつが…
「み、かど…、き、…」
「みかどき?どーしたの、社長起きた…?」
「みかど、…?はっ、!?な、何でもねぇ!」
やばい、夢と現実が混ざって、好きとか言いそうに…!?いや、す、好きじゃない!美門は、部下…
「えー、なになに?気になるよー、ねぇ、いいじゃーん!」
「うるせぇ、!場所戻んぞ!」
俺は勢いよく立ち上がり、背を向けた。もう、知らねぇ!
ーーーーーーーーーー切り取り線ーーーーーーーーーー
過去はちょくちょくだしてこっかな?
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