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夢の中で
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hinato side
眠気に身を委ねるように瞼を閉じては意識がふわふわ飛んで行った。心地良い…。俺にはこの感覚が合ってる、気がする?最近勉強を頑張ったから少しだけ自分にごほーび。
「陽斗、おいこら陽斗…、」
「…ふわ、…ふふ、…」
まま(愁)に起こされた気がするけど無視無視…。幸せな気分を無くしたくないもん。それに現実に戻りたくない…。気がしなくもなくもない。今日の俺は簡単に起きないもんね…!
「陽斗…って、完璧に寝てんのかよ…」
まま(愁)の独り言を右から左へと流しては今度こそ夢の世界へ行ってきます。1時間目の先生はテスト重視だから寝てても怒られないし…。おやすみ、なさい…
ふわふわ…雲の上に乗ってるみたい。夢、かなぁ…?目の前に梓穏先輩が見える。そして、笑ってる。現実では笑ってくれないのになぁ…?でも、幸せ…夢で梓穏先輩、出てきてくれたァ…。
夢だとわかっていても手を伸ばして触れたくなる。恋なのかなんてわからない…。けど、でも触れたいから…。夢でいいから少しでも先輩に近付きたい…。
「かど、…く、…みかどくん…美門君?」
「せ、ぱ…?じゃない…、?」
名前を何度も呼ばれては夢に出て来てくれた先輩だと思った…のに!目を覚ましては俺の席の前のクラスメートの服を握ってた。先輩じゃない…。
悲しいけど申し訳なさもあってその後ちゃんと謝ったよ。まぁ、愁にはこっぴどく怒られたけど…。
ふと、窓の外を見ては梓穏先輩と哉翔先輩の姿が見えた。遠い、遠い存在に見えた。
…先輩、こっちを見て…?
そんな言葉が喉につっかえたまま遠くなる背中に腕を伸ばした。
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