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知りたいけど知りたくない。
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hinato side
愁との帰り道。ずーっと考えてた。梓穏先輩のこともだけど恋、とか恋愛とか。きっと俺はにはまだわからない。けど、知りたい。でもなんか分からないけど知りたくない。胸のあたりがもやもやしてきた…。
「おーい、陽斗?陽斗ったら、気分悪い?」
「…んーん、大丈夫。ありがと。」
胸を押さえてたからか愁が困った顔でこっちを見てきた。俺も困ってるから一緒。と勝手に思ったら少しだけ気が楽になった。
その後他愛のない話をして、家に着いた。今日は確か2人とも会議で遅くなるって言ってたから冷蔵庫にご飯がある。1人でのご飯はあんまり好きじゃないけど、仕事だから仕方ない。
美味しいご飯を食べて、お風呂に入ったあとに携帯で恋愛小説や恋愛漫画を見た。どれも男女の恋愛で簡単そうに見えた。ずるい。
漫画だったら何もしないのにハッピーで終われる。それに、嫌なことあっても決まって解決する。俺はそんな恋愛をしたいとは思わないんだよなぁ…。
でも、でもね、少しだけ女の子が羨ましい。可愛いし守ってあげたくなる。俺はきっと守る側。でも、そんなこときっと出来ない。
結果どの本を見ても参考になんてならなかった。ベッドに寝転がりゴロゴロと寝返りしながら不意に前に習った夏目漱石の「こころ」が頭にでてきた。
確か、先生が言った言葉は…しかし君、恋というのは罪悪ですよ。解っていますか。だっけな…。俺はそっちの方になんとなぁく共感が持てる。
考えても考えても結局わからずに終わってしまう。夏目さん俺のこころはどうなっているんでしょうか。
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