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害虫
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side久
「お前って弟まだいたんだな〜」
ヘラヘラ笑いながら歩いている内山にそう問われるが応えるのが面倒臭いので無視を決め込む。その間生徒に挨拶をされるが作り笑いで受け応えるとまるで女の子のような感じに『キャー!』と言われる。
「うっせぇな・・・」
「うっわ、怖ー。『いつも優しくて頼り甲斐のある高槻先生♡』はどこいったの〜」
「は、ここにいるじゃねーか」
「いーや違うね。ここにいるのは『口が悪くて腹黒でその上ドS♡』の方の高橋先生だもーん」
「一緒だろ」
「真逆ですネ」
ブーブー言っている奴を他所に俺はさっきまで一緒にいた海砂(と高橋)の事を思い出す。
海砂は凄く可愛いし、人を疑わないし、優しいし、とてもクソ可愛い!!のでこの学校に来たら絶対変なヤツが寄り付くのは分かりきっている。だから本当はここには通って欲しくなかった。クソみたいな奴らに襲われるのを想像するだけでも恐ろしい。だけど、
『僕、久兄と一緒にいたい・・・ちゃんと大学生になったら兄離れするから、それまではダメ?中学校生活みたいに全然会えないのは寂しいよ・・・』
なんて言われたら断れるか?目なんかウルウルしてるんだぞ?俺の服の裾を持って上目遣いだぞ?いや、無理だろ。その時俺は考える間も無く『俺も一緒にいたいよ。海砂が俺のいる高校に来てるれるならもっと頑張れるし。それに兄離れなんてずっとしなくていいからね?』と、応えてしまった。(ついでに抱きしめて目元にちゅっとキスをした)
海砂がここに通うからには害虫を近寄らせないよう気を付けないと。高橋はどう見ても海砂をどうこうする様な勇気もする気も無さそうなので安心した。取り敢えずはだがな。
もし、そういう害虫が現れた時には・・・
「・・・お顔が凄いことになってるよ高槻くーん」
「あ?」
*末っ子が可愛すぎて心配な長男と恐怖を覚える内山
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