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【77】
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「何から知りたい?何でも答えるよ」
「えっと……篠原先生とはいつから付き合ってるんですか?」
「大学の頃からだから……もう4年になるかな。同棲し始めたのは最近だけど」
「4年……長いですね」
「意外とあっという間だよ。色々あったけどね」
(やっぱり喧嘩とかもすんのかな…多田先生と篠原先生が揉めてるとこ想像つかないけど)
気になるけど聞いていいのか迷っているとそれを察してくれたのか「あ、言い方があれだったけど別に頻繁に喧嘩したりしてる訳じゃないよ。ただ僕のほうに問題があって」と多田先生のほうから話してくれた。
「問題?」
「うん、僕、性行為出来ないんだよね」
「…………………!」
いきなりの強烈ワードに何も言えないでいると「ごめんね、生々しいこと言って」と多田先生は苦笑した。
「……………えっ………と………それは誰とも…………?」
「うん、性的な触れ合いが苦痛で相手が誰でも無理なんだ。ハグは最近大丈夫になったけど……キス以上は出来ないし、これからも出来るようにはならないと思う。彼───篠原先生はそれでも良いって言って本当に手を出さないでいてくれる唯一の人なんだ」
「……………………。」
そんな人がいることを俺は今まで想像すらしたことなかった。
返す言葉が見つからない。
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