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新しく
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「ほら、付いたよ」
翔太さんが優しい声で僕に言う。
「はい」
翔太さんに案内された部屋は、真っ白で
素っ気ない小さな部屋だった。
「今日から、ここが君の部屋だよ。」
「はい」
不安だ。
怖い。恐怖しかない。
どうしよう震えてる。
「大丈夫だ。」
そう言って翔太さんは、僕の方を撫でた。
落ち着く…
「はい」
「これから、弟が帰ってくるから夕飯の準備をしてくるから
少し待っててくれるかい?」
「分かりました」
「あ、それと俺の苗字は、竹田だ。」
竹田…
翔太…
竹田…
達也…
「まさかね…」
『ただいまー兄ちゃん』
ドアの向こうから聞こえた声
どこかで聞き覚えのある…
『達也ー、今夕飯の準備をしてるから少し手伝ってくれないか?』
嘘だ…
違う人であってくれ…
『わかった…』
1時間程経った。
スタスタスタとこちらの方へ向かってくる音が聞こえた。
ガチャ
「さぁ、絢音君もおいで」
そう言って優しくて手を差し伸べる
行きたくない…
「ぃやだ…」
「なぜ?」
「怖い…です…お腹…減って…なぃ」
「ダメだよ!こんなに細いのに!」
僕の骨ばった手を掴んだ、
そして強引に引っ張る。
「あっあぁ」
そして食卓へと連れていかれた。
そこには、僕を地獄へ突き落とした張本人が座っていた。
「は、ここで何やってんの?」
「あ、ぃやこれわぁ…」
「何?知り合いだったの?」
「知らねーよこんなキモイ奴」
「コラッ!達也なんてこと言うんだ!」
なんでそんな事言うの…
僕なんか記憶にないって?
こっちは、消したいのに消えない傷がたくさん残っているのに…
僕は、翔太さんの手を引き離して部屋へ戻った。怖い…怖い…
あの嫌な記憶が蘇ってくる。
「怖い…怖い…ごめんなさい…ごめんなさい…」
トントン
『入るよ?』
翔太さんの優しい声
ガチャ
「どうしたの?…もしかして…達也に…」
そうだ
思ってるとおりだよ…
「ちょっと待っててくれる?」
「??」
どこに行くんだろう…
『コラァ!達也ァ!』
ドスッ
『いってぇ…なんで殴んだよ!』
したから口論が聞こえてくる。
ごめんなさい…僕のせいで…
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