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愛3
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ガチャン
にいちゃんが帰ってきた
「おかえりどうだった?」
「ダメだったよ…」
半笑いで言う
確実に頭のネジが外れた。
イかれてる、
「そっか、俺もダメだったよ」
「ははは…そっか。お前もか」
「俺たちダメダメだな?」
「本当だな…ははは…」
やばい、にいちゃんがおかしい
「やっぱり俺は生きてる意味がないのかもなぁ〜」
「おい…にいちゃん、そんなこと言うなよ」
「ははは〜死んじゃおっかなー」
本当にまずい
また、またあの地獄が始まる
「なに言ってんだよ!?」
「だってそうだろ?僕はなんの役にも立たない。唯一立つことと言ったら、この体くらいだよ。この体を売った方が高値になる、頭を使って生きてきたけどやっぱり僕は体を使って生きた方が誰かの役に立てるんだよ。な?そう思うだろ?」
「な…なに言って…」
そう言ってからにいちゃんは、風呂場へ足を引きずるように歩いた。
にいちゃんを追いかけると剃刀を持ち始めた
「おい…やめろってば」
「いいんだよ〜僕はもう終わりだ」
その瞬間血が風呂場の床一面に飛び散った。
自分で首を切った
小さな傷だけどそこからドピュドピュと血が出てくる。このままだとにいちゃんが危ない
「おい!にいちゃん大丈夫か?!!」
意識を失っている
「おい!!絢音!!救急車!!!!」
何回か絢音の名前を呼ぶと上からすごい勢いで降りてきた
「ど、どうしたの?ってなにこれ…」
「いいから速く救急車!!!!」
「わ、わかった」
それから10分ほど経ってから救急車が家に着いた
そしてにいちゃんは、病院に運ばれ俺と絢音はついていった。
すぐに手術を行い今は寝ている
ガラガラガラ
病室に絢音が入ってきた。
「だ、大丈夫?、」
「あ、あぁ今の所は…」
「前にもこんなことが?」
「まぁな、にいちゃんが体を売る仕事が忙しくなって疲れが溜まりすぎたんだ。
いくつの時だったかな…あ18の時だ、
それで頭が少しおかしくなってな…
その時はリストカットで済んだんだけど。
薬をもらってどうにか直したんだけどな…」
「そんなことが…」
「バカらしくてなんも言えねーだろ?はは」
「ち、ちがうよ…」
「そーいやさぁさっき絢音に聞いたけど
あの事…」
「う、うん」
「忘れてよ…」
「うん」
自分だけでも幸せになろうとした神様からの
天罰。
欲を張るのは昔からよくないと思っていたけどやっぱり自分は人間なんだと
改めて、感じた。
兄弟揃って不幸なんだな
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