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翔太編7
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渚side
連絡があってすぐに病院に駆けつけた。
翔太の病室の扉を勢いよく開けると
隣に小さく人形みたいな男の子?がいた
「翔太…ごめん…」
「渚泣いてるの?」
「ぅん…守ってやれなくて…ごめんな…」
「ははは〜大丈夫だよ」
「笑ってんじゃねぇよ!」
俺は机を叩きつけた
「お前をもし失ったらって考えると怖いんだよ!お前がそのうち俺の手から離れていくのが凄く怖いんだよ!俺よりもっともっといい男にお前が誘惑されて、お前がいなくなったらって考えると夜も眠れないんだよ!
俺だって…怖いんだよ…」
「な、渚…」
「俺…弱いんだよ…」
「そんなの…僕だってそうだよ…」
「え?」
「そう思ってたら案の定、渚が僕の知らない女に取られちゃったんだよ…
もっと早くに気持ちに素直になっておけばこんなに後悔はしなかったはずだ…」
翔太も俺と同じこと思ってたんだ。
怖かったんだ…
「ごめんな…翔太」
「ぅん…」
そう言って翔太は、泣いていた。
向かいに座っていた男の子?はずっとこちらを見つめるだけだった。
「翔太、彼は?」
「彼は増田 絢音くんだよ
ほら、前に話した。」
「あー…彼ね…」
「ん?」
「正直、女の子か男の子かわからなかったんだ…達也くんの高校の友達ってことは、男の子だろうと思ったんだけどね…ビジュアル的に女の子っぽかったから。」
「ははは〜可愛いからね」
「ぁ、こんばんは…」
「こんばんは」
なんか…ぱっとしない子だな。
本当に達也くんの友達?
そんな様に見えないけどな…
「達也くん、優しいでしょ?」
その場が急に静かになる…
ギスギスした雰囲気と
モヤモヤしてる絢音くん。
もしかして聞いちゃいけなかった?
「あ、あそれより!なんで同居してるの?」
「それは、色々です、かね…」
「そ、そっかー」
あっけない。
きっと俺のことが気に入らないのかも…
まぁ、大抵の男は俺に嫉妬する。
「絢音くん、渚の事が気に入らない?」
「ぇ?いや…」
「図星だね」
ガラガラ
病室の扉が開いた
「絢音…あのさ……渚さん?」
「ぉ、おう、こんばんは」
「こんばんは…何しにここへ?」
「翔太に会いに…」
「そうすか」
やっぱり不機嫌。
まぁ、翔太がこうなったのも俺のせいだし、
仕方ない。
「渚さん、帰ってくれます?」
「おぃ!達也!」
「なぜ?」
「また、にいちゃんがこんな風になられたら困るのはこっちだ。
あんたは、にいちゃんを遊び道具としか思ってないみたいだけど、俺にとっては大切な血の繋がった最後の人だ。
迷惑なんだよ。」
すごい、ずばずば言ってくるな…
「そんな風に思われてたなんて心外だな。
俺は、一度も遊び道具だなんて思った事なんてないけど?」
「よくそんな嘘つけるな、あんた」
「何が?」
「聞いたんだよ。大学の人にあんたが本当に婚約するのかってそしたら、あんたが女と離れる時の別れ文句なんだってな?
それなのに、またにいちゃんを取り戻しにきた。何を考えてんだ。」
こいつは、一体誰からそんなことを聞いた?
「誰の情報だよ。」
「黒田 雅美、覚えてるだろ?」
あぁ…あいつか。
聞く相手を間違えてんじゃねぇよ。
なんでそんな奴に…
「なんなんだよ…渚…」
1番の被害者は、一体誰なんだ?
俺はもう、おかしくなったのか?
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