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蜜月 8
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「さ、もう戻ろう」
お兄ちゃんがそう言うと、後ろから光が差し足元に長い影が出来る。
眩しかった光はすぐに慣れ、俺とお兄ちゃんは家へと戻った。
家に入ると、微かに焦げ臭いニオイが残っている。お兄ちゃんも顔を顰めた。
「…お兄ちゃん……何を燃やしたの?」
「要らないものだよ」
要らないものって何? それって、こんな夜にやらなきゃいけないことなの?
……そういえば、今は何時なんだろう……時計がない。テレビもない。時刻を報せるものが何もなかった。これでは、どれだけ眠らされていたのか分からない。
お兄ちゃんは、そんなにしてまでここを突き止められるのが嫌なのか?
「…お兄ちゃん…」
俺が呼び掛けると、お兄ちゃんは俺を抱き上げ、ソファに腰掛けた。
俺はお兄ちゃんの膝の上、お姫様みたいに横座りになる。
「お兄ちゃんもいいけど…そうだなぁ、ご主人様じゃメイド喫茶みたいだし、旦那様にしようか?」
グッと腰を引き寄せられ、隙間もないほど身体が密着する。お兄ちゃんは俺を確認するように、顔を覗き込んできた。
「言ってごらん?」
「……ダンナ…様…?」
「ふふ…言い方も辿々しくて、可愛いね。何?」
「……ここでどうするの?」
「どうもしないよ。僕とずっとここで暮らすんだ。こうちゃんは僕のお嫁さんだから。楽しみだね? こうちゃん」
お兄ちゃんは本気で言っている。
それまでのお兄ちゃんは、酷く叩いたり、痕が残るようなことは絶対にしなかった。
でも、今日は頬を叩かれた。俺の身体に傷つけるのを厭わなくなった。ということは、つまり俺を家に返す気などないということだ。
さっきの景色も、逃げ出すことは出来ないと知らしめる為に見せたのだ。
誰も立ち入ることのない、二人きりの世界なのだと。
「……うん…凄く楽しみ。旦那様」
これが、お兄ちゃんの本性だ。偏愛と執着。
膨らみのない胸を愛し、精通のない幼い男性器を弄ぶ。処女のように締め付ける小さな後孔に悦び、膣へと成り代わった柔らかい直腸に己れの欲を迸らせる。
俺は、ペド(小児性愛者)であるお兄ちゃんにとって、好都合な身体をしていた。
愛されるための身体。
お嫁さんかぁ……
今まで以上に可愛がられるんだろうな……
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